質問者の提示した2つの例を使って、相手によってどのように表現を使い分けるかを試してみました。
相手は、自分の先生、一つ年上の親しい先輩、そして、親しい後輩の3通りです。
結果は(1-1)から(2-3)に示すとおりですが、
(A)必ずしも「から」あるいは「ので」で使い分けているのでは無いようです。
(B)相手が目上{めうえ}であればあるほど、言葉[遣]{づか}いも大切ですが、それ以上に状況説明が丁寧になる / 詳しくなるように思います。逆に言うと、相手が目下{めした}であるほど、状況説明が省略される傾向にあります。
(C)相手が目上であればあるほど、自分自身の判断も断定的でなくなるように思います。逆にいうと、相手が目下{めした}であるほど、自分自身の判断が断定的になるように思います。
(1-1)
先生! 変な話ですが、日本に来て1年も経つのに敬語の使い方が良{よ}く分からないんです。実は、インターネットのあるサイトで「から」が良{い}いのか「ので」が良{い}いのか質問しました。いろいろな回答はありましたが、結局どれも納得できなかったように思います。
多分、私の質問の仕方が下手だったからでしょうか。
(1-2)
先輩! 敬語の使い方が今一{いまひと}つ分からないので、インターネットのあるサイトで「から」が良{い}いのか「ので」が良{い}いのか質問したんですよ。結構いろいろな回答はありましたが、結局どれも納得できなかったですね。
質問の仕方が下手だったからですかね。
(1-3)
敬語が[今一]{いまいち}分からないんで、インターネットのあるサイトで「から」が良{い}いのか「ので」が良{い}いのか聞いたんだ。回答は結構いろいろあったんだ。でも結局[今一]{いまいち}ピーンと来る回答はなかったな。質問の仕方がまずかったからかな。
(2-1)
A君! これ食べる?
いいえ、結構です。さっき食堂で昼食{ちゅうしょく}食べてきましたので。
(2-2)
A! これ食べる?
いや、結構です。さっき昼飯{ひるめし}食って来たんで。
(2-3)
先輩! これ食べます?
いや、良{い}いよ。さっき昼飯{ひるめし}食って来たんだ。